Sometimes Happy

縁のひとりごと

雁の寺・越前竹人形

アマゾンで買いました。
水上勉著「雁の寺・越前竹人形」(新潮文庫

暗い!昭和だわ〜〜。
嫌いじゃないけど、哀しいねぇ、これは。

少し前に「越前竹人形」の中に確か伏見にあるお店の名前が出てきた・・・と書いたけど、やはりそれは間違いじゃなかったです。
256ページに出てきます(そんなんどうでもいいね)。
なんで内容を全然憶えてないんだろうと思っていたけど、いや〜その256ページのあたりから、かなり辛いシーンに入っていくんですよね。
そうだったか〜と思って。

中書島はかつて遊郭があったところで、小説の中のようなことはなかったと思いたいけど、昔は哀しい女の人がいっぱいいたのかなあ。
最後の方は泣けましたね。


最後に「解説」が載っているんだけど、そこに”生きるとは「言い難き秘密」に耐えることだ”と書いてありました。
うーん、耐えるってしんどい。
だから、人にぽろぽろ話して聞いてもらうことになってしまうんだけど。

年末に〇さんと久しぶりに会った時、彼女がしんどい思いをしているところだったんですね。
この間彼女に詳しくは話してないけど、私がしんどかった話をしたら、「少しずつ傷がいえるといいね」と言ってくれて。

一時気持ちが晴れても、また曇ってしまう。
そんなことの繰り返しで、鬱陶しくてイヤだなあと思っていたんだけど、”少しずつ”という言葉に助けられました。
”少しずつ”でいいんだなって。
別におかしいことじゃないんだなって。

しんどかった時間が長いと、戻るのにもきっと時間がかかるんでしょう。
みんないろいろあってもがんばってるから、私もがんばらないとね。