Sometimes Happy

縁のひとりごと

ひんやりとした空気

もう10年以上前になるでしょうか。
仕事帰りに4人ほどで、有名な伏見稲荷大社へ行きました。
行ったことがない方も、朱色の鳥居が延々と続いている(千本鳥居)写真や映像は、見たことがあるんじゃないかなと思います。
本殿の裏の方に千本鳥居があり、2時間ほどの”お山めぐり”(ハイキングコースのようになっている)が出来るんです。

普通は本殿のある方から入っていくのですが、いろんな入口があるらしく、私たちは職場のおじさんに教えてもらったあまり人が通らない道を歩いてみることにしました。
かなり寂しい道を歩き、鳥居なんかがあるところへ入っていくのですが、お山の中って独特なんですね。
歩いてちょっと疲れて、少しひらけた場所でみんなで休んでいたのですが、あたりを見まわしても自分たちしかいないのに、何か気配を感じるんですよ。
あきらかに他に誰かがいるな〜って。
お山の中だから、少し気温が低いと感じてあたり前なのでしょうが、でもこの冷たさは何か違うぞって。
でも怖さはなく、そのひんやりとした空気が何ともいえず神聖な感じがして。
あれは、ちょっと不思議な体験でした。
ああいう場所には、やっぱりいろんな気が集まってきているのかなあと思います。

なんでこういうことを書いたのかというと、小山卓治さんが「ONE」(オフィシャルファンコミュニティー)の中で書いてらっしゃる「樹の海」という物語を読んでいて、あの時の「ひんやりとした空気」を思い出したから・・・なのでした。